防音工事、防音室、防音ルームの知識 音のあれこれ


●通常の生活空間に存在する音


自然界に存在する案騒音は、大まかには、63〜8000Hzあたりの周波数帯成分がほとんどとなります。
そのため、通常は


63 125 250 500 1000 2000 4000 8000


上記8つのバンドにて案騒音LVを評価します。普通騒音計のほとんどが、この帯域を測定する設定となってます。



●音の速度


1気圧(1pa)での音速(m/s)は331+0.6x気温です。
気温が15度なら340m/sで、1度上がるごとに0.6m/s上昇します。

●音の伝搬及び伝搬速度

 

空気伝搬音
液体伝搬音
流体としてのエネルギー伝搬 疎密による進行方向への縦波
固体伝搬音 上記縦波とずり弾性による横波などにより、伝播伝搬します。

 


●音は媒質により伝わる


媒質とは・・・空気や空気以外の気体、水などの液体、金属やコンクリート等の固体も音を伝える媒質となります。
ちなみに、媒質のない空間(真空)では、まったく音はしないことになります。
西部劇の一場面で、線路に耳を傾けるシーンがあるが、媒質により音の伝搬速度は異なる為、空気中の音の伝搬速度より、金属やコンクリート等の固体を伝わる伝搬速度の方がずいぶんと早く伝わります。
遠くから接近する電車の位置を測定する方法として、線路を伝わる音(振動)を感知する行為は実に合理的であるということです。

空気中の音の速度≒341m/秒(常温・1気圧中)・・・1℃温度が上がると約0.6秒速くなり、気体の種類が変化すれば、当然音速も変化します。
液体中の音の速度≒1500m/秒
固体中の音の速度・・・金属≒1500m/秒・・・ダイヤモンド≒10000m/秒以上と言われます。
※表記中固体については、縦波の速度を表示しています。


●どちらの防音室の遮音性能が高い?

 

 

どちらの防音室の遮音性能が高い


エアー層の中で起こる距離減衰(疎密を繰返す中での空気中の摩擦での熱エネルギーへの転換)
二次伝搬音の発生地点から外壁までの距離と位相の関係による遮蔽物の仕事量の増減等が主な原因となり、2番の部屋の方がより広い周波数帯域への遮音性能が高くなります。
しかしながら構造が同じで大きさも同じ場合は、質量則(重量則j)においての音エネルギーの遮蔽力は同じになります。空気層の設計によりいわゆるA特性での音の感じ方には大きな差が出てくるということです。


 

●光の屈折 音の屈折

 

水中に棒を差し込んだときに、水の中で棒が曲がったように見えた経験をされた事がある人は多いでしょう。これは空気という媒質と水という媒質により、光の伝搬速度が異なる事で派生する光の屈折現象であり、音もまた媒質の変化により伝搬速度が変化する。
また、同じ媒質中においても、たとえば空気を例に挙げてみると、空気中の温度や湿度で音速は変化する。
温度分布による屈折現象としては、蜃気楼などが有名である。



●FAXに用いられる周波数


faxは、セットされた原稿に光をあてて、その反射光の強弱により文字や画像のある原稿部分の認識をしており さらに原稿部分は小さなブロックにわかれていて、これは画素と呼ばれている。
この画素を電気信号に変換し、電気信号をさらに周波数に変調して電話線を使って受信側のfaxへ情報を伝送する。
受信側は、受信した周波数を電気信号に戻し、さらに画素情報に直して描かれていたものを受信する。
FAXの情報を伝送するのにも、周波数は使われている。

●マイクロ波

 

マイクロ波は1秒間に分子を24億5000万回振動させる事ができる、波長の短く強い波動現象で身近な例として、電子レンジや、衛星放送の電波などとして見うけられる。
電子レンジは、上記の振動を付与することにより、水または水分を含んだ対象物の分子を振動させてその摩擦現象により対象物を急速に加熱する原理を採用している。

●ドップラー現象と速度計測

 

プロ野球の投手が投げた球のスピードは、どのようにして計るのだろうか?
じつは、ドップラー効果を利用した計測器によって測られています。
ドップラー効果とは、救急車のサイレンや、超音波診断装置などでも活用されており、音源が近づいてくると音源は過去に出した音に追いつきながら移動するため前方の波長が短くなり高音になる。
また、遠ざかる時には、逆に波長が長くなり低音となる。
この現象は、音波だけでなく電波でも起きる現象で、さまざまなスピードを計る計測器は、移動対象物にマクロ波を発射し、その波長の変化により速度を計測している。



●電話4kHzまで


電話の仕組みは、音を電流の信号に変換して受信者に伝えている。
音は空気の振動なので、電話の送話器に向かって出した音声は送話器内にある振動版という薄いアルミ膜を振動させ奥にある炭素粒を疎密運動させる。 この運動を電気信号に変換し伝送している。
ところで、我々が普通に話している会話では、300Hzから3kHzくらいの周波数しか使っていない。
その為、電話は4kHz以下の音だけが通るように設計されている。
その結果、人の声も生音と電話の声では、少し変化して聞こえる。周波数範囲を制限すると、音色と云われる部分において倍音が制限され、音の印象が異なってくることがあるのは、この為である。
一方、電話機には、電磁石と電振動版が入っているため、磁力の変化で振動版が振動して音になって聞こえる仕組みであります。
携帯電話などに使われている1000MHz(1MHzは100万Hz)前後の電波は、音波に比べると非常に周波数帯が高いですが、その波長は30cm程度であり、物陰への回り込み方などの波動的な振る舞いは1kHz近辺の音波と似ています。
ただし、遠くへ伝わるときの減衰量や壁を通り抜ける性質は電波と音波では大きく異なっています。



●カクテルパーティー現象


宴もたけなわのパーティーにおいては、たいへんに賑やかな状況であるがそんな中でも、特定の人の会話や話し声は聞き取ることができる。
雑音の中から、自分の必要とする情報を聞き取ることができる現象をカクテルパーティー現象という。
聞きたい音の方へ神経を集中したり、手を耳にそえてみたり、ウサギなどの動物の中には、耳自体を音のするほうに動かしたりする。
神経を集中することで、情報を集約する方法は、脳の処理による作用が大きいが、この様な脳の働きについては、未解明の点が多い。
同じ音源から発する音であることを、音の高さや大きさ、到来方向の変化が同じであること、基音や倍音が同一であること、などを分析することで判断していると考えられる。



●マスキング


高層ビルのエレベーターでは、BGMを流しているところが多く目的は、人間の聴覚の「マスキング」という性質を利用して、エレベーターの運転騒音を目立たなくしている。
オフィスなどでも、エアコンの音が止まると、他の音が急に耳障りになることがある。
マスキングとは、このようにある音が存在すると、他方の音が聞き取りにくくなる現象である。
騒音で人の声やテレビの音が聞こえにくくなるのは普段に経験のあることだと思います。また、自分が声を出していると、他人の声が聞き取りにくくなる。
もう少し、学術的表現をすると、妨害音によってある音の最小可聴値が上昇する現象がマスキングであります。
そして、最小可聴値の上昇分を「マスキング量」と呼びます。
これは、防音工事の技術でも応用されていて、その環境にすでにある暗騒音のレベルと比較して、防音室で遮音しきれない音エネルギーが外部の暗騒音レベルよりしたまわれば、人間の聴覚として感知できず、音は聞こえないという現象が生まれます。
アクティブノイズコントロールの技術とは、異なります。

防音室、防音工事の昭和音響