残響時間の調整

響きすぎるホールの残響音の調整のために、ステージ両脇に吸音パネルの設置工事を行いました。

目標の数値は 

[RT60  500Hz]  1.07sec  →  [RT60  500Hz]  0.9sec  

材料は無垢の木材を使用しました。一番下の層に吸音パネルを仕込み、重ねて木材を貼り合わせています。木材は自然素材の心地良い響きと吸音効果があり、デザインだけでなく音響にも良い効果をもたらしています。

華やかな周波数を残しつつ自然に吸音することで、アコースティックな楽器の演奏など、響きを重視する演奏に適した空間に仕上げました。

木材の枠
躯体に枠の取り付け
足場
足場を組んで吸音パネルを貼っていきます
施工途中
表面の段差は複雑な反響のため

前室の工事やスポットライトの設置

今回の工事では、音響の工事だけでなく、演奏者のための前室やステージ照明の設置も行いました。

ステージ照明はムービングのスポットライトを調光ミキサーで調整でき、角度や照度など、細かな設定も可能です。イベントホールとして不特定多数の方がオペレーションすることを想定して、初見の方でも直感的に操作できる機材を選び、簡単に操作できるようミキサー上にマニュアルも作成しました。


 

工事風景
お部屋の中
防音ドアのほか、壁には吸音パネルを設置し、軽い音出しにも対応できます。

終わりに

コンパクトな音楽ホールながら、素材や音に細部までこだわり、素晴らしいホールになりました。

空間に溶け込むように自然に配置されたサインや遊び心溢れるピクト。

都会的でありながら、どこか懐かしさも感じるshinka hallは、地域のコミュニティの拠点として、そして新しい音楽ホールの在り方として機能していくでしょう。