娘さんのピアノ練習のために設けた防音室。近隣への音漏れを気にせず自由に演奏できる環境が完成
小学生の娘さんが本格的にピアノに取り組むようになり、演奏時間や音漏れの悩みを抱えていたN様ご家族。住宅が密集する地域で「朝8時~夜9時まで」という演奏制限に不安を感じ、防音室の設置を決意されました。防音性能へのこだわりはもちろん、娘さんが楽しく練習できる内装デザインや、ピアノの響きを最大限に活かすための構造にも工夫が満載。完成した防音室は、早朝や夜間でも気兼ねなく演奏できる、家族にとってかけがえのない空間となりました。今回は、そんなご家族の想いと理想を叶えた施工の全容をご紹介します。


↑ピンクベースの反射エンボスとマットな柄表現が印象的な、クラシック調のクロス。ブラックのグランドピアノがより引き立つ、可愛らしい防音室になりました。

↑日中は窓から柔らかな光が入り込み、開放的な気持ちでピアノ演奏ができます。
写真右側のインナーサッシは元々2重窓でしたが、防音室の施工後、既存の内開き窓・FIX窓を移設しました。
写真左側のインナーサッシは隣家が近いため、既存2重窓に加え、新たにインナーサッシを設置しました。

↑元々は、木製の引き戸だった防音室の出入口。防音室の施工に合わせて、防音ガラスの2重インナーサッシを設置しました。

↑床を掘り下げたことにより出来た段差部分は、N様と娘様が一緒に色塗りをした、素敵な想い出の詰まったステップが置かれています。

↑防音室外の壁はインナーサッシの設置に伴い、フラワー柄のクロスに張り替えました。ニッチの細かい部分にもクロスを施しています。
演奏者と家族、近隣住民すべてに優しい防音空間ができるまでの記録

↑防音室施工前の様子。造作棚やクローゼットがある状態です。

↑既存天井の解体後、遮音構造を施工する前にダクトや電気配線を配置していきます。

↑既存の床を解体し、コンクリート基礎が露出した状態です。これから防音室を新設するための下地工事が始まる前段階で、防音効果を最大限に高めるために床を掘り下げた設計となっています。

↑壁面には軽量鉄骨による骨組みが施されており、この内部に防音材や吸音材が丁寧に充填されていきます。
クローゼットだった部分は奥側をパイプスペースとし、ダクトを有効に伸ばすことで遮音性能を向上します。

↑天井全体に吸音性のある化粧ボードが施工されており、これにより室内での音の響きを柔らかくコントロールしつつ、外部への音漏れも最小限に抑えられます。

↑完成した防音室は、淡いピンクのエレガントな壁紙とクリスタル調のシャンデリアが印象的な、まるで「音楽サロン」のような空間に仕上がりました。娘さんの「可愛いお部屋でピアノが弾きたい」という想いを中心に、家族全員で内装を選び抜いた特別な空間です。
照明を変えれば、まるでプライベートなコンサートホールのような空気感に

↑光を反射する黒いグランドピアノと、優しいピンクの壁紙が絶妙にマッチし、まるでプライベートなコンサートホールのような空気感に。
スポットライトによる照明演出は、演奏時のステージ感を演出するとともに、気分を高めてくれる大切な要素です。

↑開口部に対してしっかりと遮音性能を上げることで、早朝や夜間でも近隣を気にせず練習が可能。さらには録音・撮影にも適した環境として、コンクールやYouTube投稿といった次のステージへのチャレンジも後押ししてくれます。

ご計画プラン

