防音室リフォームを終えて
幼い頃から本格的にピアノを学び、現在はピアノ教室を運営されているお施主様。これまで有名メーカーの組み立て式防音室を利用していましたが、幼かった教室の生徒さんたちも成長し、防音室が手狭になってきていました。加えて、遮音性能では問題ありませんでしたが、ピアノの響きなどには満足していなかったようです。
そこで、防音室リフォームを決意した理由やその背景、完成後の感想などをインタビューしてきました。
昭和:どのような理由で防音室リフォームしようと思いましたか?
M様:だいぶ前になりますが、97年にグランドピアノと組み立て式防音室を購入しました。当時はマンションで使用していたのですが、その後新築した際、その組み立て式防音室を新しい家に移設して、またピアノ教室を続けました。初めは小さかった生徒達もだんだんと大きく成長し、けっこう狭くてなってきてしまって。
それまで私の周囲で、ピアノ防音室を実際に導入されている方々から本格的な防音室のメリット・デメリットなどを聞いていましたし、憧れもありましたので、だんだんとリフォームを検討するようになっていきました。
昭和:ピアノ防音室リフォームするにあたってこだわったところはありましたか?
M様:遮音性能はD55〜D60は必要だと同じピアノ教室などを運営されている方々から聞いていたので、それぐらいを基準に考えていました。
あとは演奏する時間帯ですね。可能であれば夜の1~2時ぐらいまで弾きたいと思っていました。お部屋の内装も、せっかくリフォームをするので理想を形にしたいと思いました。壁紙や照明、スイッチやコンセントの位置などはギリギリまで悩みましたね。実際には工事が始まって仕上がりがイメージできてきて変更をお願いすることもありました。現場監督さんが細かく確認してくださったので、打ち合わせの内容と大きく違うというところはなかったです。
防音室リフォームの不安点について
以前、自宅を新築される際に、営業の担当さんとイメージの擦り合わせが上手くいかなく失敗した経験から、今回の防音室リフォームは細かなことまでしっかり確認するように意識されたそうです。
そこで、リフォーム工事前に心配だったり不安だった事などを伺いました。
昭和:響きや防音の性能など、不安なこともあったと思いますが、どのようにお考えでしたか?
M様:自宅に設置した組み立て式防音室は吸音性が高く、あまりピアノの音が響かないような造りでした。そのため自分の出したい音が出せず、長時間の練習はとても苦労しました。身体に無理な力が入ってしまうんですね。それで腕を痛めて1年ほど弾けなくなってしまった時期もありました。なので室内の音の環境は自分で調べたりして、納得のいく響きにしたかったです。他社で防音室リフォームをされた方々のお話を聞くと、同じように音がデッドすぎたり、また逆に響きすぎてしまって自分の音が聴こえにくくなってしまったりと。理想の室内の響きにするのは大変なんだなと感じました。
防音性能については、昭和音響さんがすぐに駆けつけてくれて、測定器で測定して頂けました。対応も早く、私のイメージしている防音性能がお約束できるとのことで、安心しました。
昭和:昭和音響に決めていただいた理由を伺ってもよろしいですか?
M様:他社の方に実際にお会いしてお部屋を見ていただいたり、お見積もりをもらったりした中で、昭和音響さんに提案していただいた内容がとても気に入りました。将来的にピアノを2台設置することも考えていたのですが、窓やドアの開き方、内装など、他社だとちょっと違うというか、なんかしっくりきませんでした。昭和音響さんはその辺もしっかり考えて提案してくれて。決定的だったのは、コンサルタントさんの知識量ですね。ヨーロッパなどでは譜面の棚は横に積み上げていくのがあったりするのですが、そんなことまでご存知で。お話をしていて、ピアノを始め、演奏者の気持ちも理解されているなと感じたのが決め手でした。問い合わせの対応も早く、ご提示してもらったリフォーム費用も納得できました。
昭和:実際に防音室が完成してみていかがですか?
M様:大変気に入っています!想像していた以上でした。ピアノの音がデッドでもなく、また響きすぎることもなく、ちょうど良い響きにして頂けましたし、内装の仕上がりも申し分ないです。「ピアノも替えた?」って言う人が数名いましたし。それぐらい音が変わるんですね。いつもピアノを弾き始める前にソファに座ってしばらく部屋を眺めているんです。いいなぁ〜って(笑)
ピアノ教室の生徒も大変喜んでいます。みんな口を揃えて「音が良い」と言ってくれています。レッスンできるお部屋が広くなったこともよかったです。
完成後、改めてインタビューに伺ったのですが、以前使用していた組み立て式防音室は旦那様の電子ドラム練習室になっていました。ご家族の中心にいつも音楽があり、楽しまれているようすが垣間見れ、大変恐縮しました。
ピアノ防音室の場合、防音と響きの二つの要素がとても重要です。上記のお施主様のように、せっかく防音できていても、良い響きでなければ演奏を楽しめないばかりか、長時間の演奏で無理をして体を壊してしまう恐れもあります。どちらも両立できるピアノ防音室リフォームをできるよう考慮した設計が必要になってきます。