防音室を作るタイミングは、お客様のご都合により様々で、例えば新築の設計段階から組入れて計画をする場合もあれば、新築お引渡し後のリフォームで工事をする場合もあります。既に生活をしている住居のリフォームで工事をする場合もありますし、敷地に余裕があり、離れの建築で防音室を作る事もあります。
防音室を作る目的を何とするか、どれぐらいの防音効果を望むかによって使用する資材や設計も異なります。
本記事では一例として、新築で防音室を造る場合に知っておきたいことや費用相場、注意点などを詳しく紹介します。
防音室の設置は新築時もおすすめ
防音室を設置・導入するのに良いタイミングのひとつは、新築のご計画時です。
すでに住んでいるおうちにリフォームという形で設置・導入することも当然できますが、その場合は建物の既存条件に合わせた計画
になります。
工事も数日にわたって行われるため、工事期間は不自由な生活を強いられます。
新築時の計画でよいところは、防音や室内音響的な観点から効率の良い設計ができて、防音室のスペースも十分に確保できるのが良い点です。
防音室のデザインも希望通りに決められるでしょう。
新築をする予定があり、以前から防音室があればいいなと思っている場合は、ぜひ新築のタイミングで防音室の施工を検討してください。
防音室の設計やデザインは、こちらhttps://www.showaonkyo.com/design-2/
自宅の防音室の使い方や楽しみ方
自宅に防音室を造ることで、音を気にせず好きなように時間を過ごせます。
その他にも使い方や楽しみ方はたくさんあるため、ぜひチェックしてみましょう。
1. 楽器練習
防音室の用途といえば、やはり楽器練習です。
楽器を気兼ねなく練習できる場所があれば、上達しやすいでしょう。
また広めの防音室を造っておけば、仲間で練習・セッションが楽しめます。
楽器用防音室のご検討はこちらhttps://www.showaonkyo.com/soundoroof-room/
2. 大きな音で映画鑑賞
防音室にモニターやプロジェクターを設置すると、音量を気にせずに映画館のような空間で映画鑑賞ができます。
音響が醍醐味である映画も本格的に楽しめるでしょう。
また好きなアーティストのライブ映像や音源も、大音量なら臨場感が出ます。
オーディオ・シアタールームのご検討はこちらhttps://www.showaonkyo.com/audio-room/
3. 自宅でカラオケ
防音室があれば、ネットを使った簡易的なカラオケシステムを利用して、音を気にせずにいつでも自宅カラオケが楽しめます。
家族や友達を自宅に招きカラオケができるのは魅力的です。
気分がモヤモヤするときにストレス解消として、自宅でカラオケができることもメリットです。
防音室の種類は2つ
新築でもリフォームでも、設置可能な防音室には2つの種類があります。
組立式防音室
組立式防音室は「簡易防音室」とも呼ばれています。
施工は1畳分のスペースから可能なので、広いスペースは必要ないけれど防音効果が高い部屋を設けたいというときにもぴったりです。
場合によってはお引越しなどで、別の住まいに移設できるのが、組立式防音室のメリットです。
工期も6畳スペースで4〜5日程度なので、短期間で防音室の設置ができます。
デメリットは、天井高が低くなること、柱や梁の出っ張りがあるお部屋に設置する場合のデッドスペースが多くなる事があります。
リフォーム式防音室 防音室工事
リフォーム式防音室は組立式防音室とは異なり、一室を丸ごと防音室とすることができます。
ドアや壁、天井・床は、お客様のご要望に合わせて建築音響的な観点より最適な資材を選択しご提案します。
ご満足できる防音室にする一つの条件としては、防音室からの音が漏れないようにするだけでなく、外部からの音をシャットアウトし
静けさを保つ防音室にする事も必要です。
組立式防音室だとできることに限界がありますが、一室丸ごとを防音室にできるリフォーム式防音室であれば、設計する段階から
効率の良い方法が考えられます。
お部屋の形状にあわせて、防音室を設計しますので、デッドスペースも少なく室内天井高も室の躯体条件にあわせて、最大高で
工事ができます。
費用は組立式よりも高額になりやすいですが、6畳で250万円ほど~が目安の金額です。
リフォーム式防音室の無料お見積りはこちらからhttps://www.showaonkyo.com/contact/
防音室を施工する際に注意したいポイント
防音室を施工する際は、注意したいポイントがあります。
以下で紹介する2つのポイントに注意しましょう。
どのくらいの防音対策が必要かを確認
防音室を造る際、まず確認しておきたいのが「どのぐらいの防音対策を必要とするのか」です。
音の大きさを示す「デシベル」と、どれだけの音を遮断できるかを占める遮音等級を理解しましょう。
デシベルとは
音の大きさを示すデシベルは、音の強さ・電波の強さを表す単位のことです。
デシベルが大きければ大きいほど、音が大きく響いていることがわかります。
では実際の生活ではどのぐらいの音が何デシベルなのか、以下を参考にチェックしてみましょう。
10デシベル:ほぼ無音に近い(聴こえる音の限界)
20デシベル:寝息・消しゴムで消す音・木の葉のそよぎや触れ合う音
30デシベル:ささやき声・夜の住宅・静かな街
40デシベル:図書館・鼻息・昼の住宅街・換気扇・小雨の音
50デシベル:静かな公園や事務所・換気扇のエアコン・小さな声
60デシベル:普通の会話や声・家庭の朝・トイレの洗浄音・学校の授業
70デシベル:掃除機・電車内・騒がしい街・大きな話し声・乗用車
80デシベル:交通量が多い道路・ボーリング場・機械工場
90デシベル:犬の鳴き声・カラオケ・パチンコ店内
100デシベル:電車のガード下・地下の構内
110デシベル:自動車のクラクション
120デシベル:オーケストラの演奏
130デシベル:落雷・飛行機のエンジン音
上記からもわかるように、50デシベルまではあまり音が気になりません。
しかし50デシベルを超えると、うるさいと感じるようになります。
音楽や楽器に変換してみると、80デシベルでギター、100デシベルでピアノ、120デシベルで生ドラムの音が当てはまります。
遮音等級の種類
デシベルについて理解したところで、次は遮音等級について学びましょう。
遮音等級は、その家や部屋がどれぐらいの音を遮ることができるかを示している数値です。
遮音等級はD値もしくはDr値で表されます。
例を挙げると、100デシベルの音を40デシベルまで下げたいという場合、100デシベルから60を引けば40デシベルになるでしょう。
ということは、D-60の遮音等級があれば下げられます。
音は壁や床を通して外に伝わっていくため、D-60の遮音等級が必要な場合、建物既存の遮音性能とあわせた複合的な遮音性能でD-60が実現できる防音室を作ります。
例えば、既存でD-25の遮音性能がある家でも、D-35の遮音性能のある防音室を作れば、D-60になるわけではありません。周波数特性や、物理量、物理的な壁の厚みや、防振性能をすべて計算し、正確な工事をして初めて設計通りの遮音性能を獲得できるものが防音室で、ここが防音工事の難しさです。
建築音響について、さらに詳しくはこちらhttps://www.showaonkyo.com/bouongizyutu-html/
防音室の無料見積り・ご相談はこちらhttps://www.showaonkyo.com/contact/
防音の用途をはっきりさせる
どのぐらいの防音対策が必要なのかを確認するためには、防音の用途をはっきりとさせる必要があります。
何を目的としているのか、できる限り細かい条件を設定しましょう。
例えば楽器演奏のための防音室であっても、その楽器がピアノなのかギターなのか、それともドラムなのかで必要な防音の設計
使うべき資材は異なります。
また空気音と個体振動音では伝わり方が違います。
空気音では床の振動対策までをする必要は、必ずではないですが、個体伝搬音だと床の振動対策まで行わないと防音室の設計性能が
実現できません。
また収録を目的とする録音室を行いたいときは、内側からの音を漏らさないだけでなく、外側からも音もシャットアウトしなくては
なりません。
防音にも音を跳ね返す「遮音」と音を吸収する「吸音」という方法があります。
せっかく防音室を作っても用途に合わなければ防音室としての機能を果たせません。
後悔がない防音室を作る為に、防音室の用途や設置の目的は細かい部分はで明確にしておきましょう。
防音室を設置する場合の費用相場
新築で防音室を設置する場合の費用相場は、坪あたり100万円前後が目安です。
ただし、上記でもお話ししたように用途や目的によって設置方法が異なるため、費用にも幅が生まれます。
例えば、6畳分をホームシアターとして使うための防音室にする場合、新築の戸建てであれば250万円ほどがかかります。
ピアノのための防音室なら250万円程度が相場です。
もちろん費用をかければかけるほど防音効果が高い防音室は造りやすくなりますが、ただ単にお金をかければ良いというわけではありません。
きちんとどのような対策をするべきかをはっきりさせておけば、必要以上のお金をかけずに十分な防音効果が得られるでしょう。
また、高額なご予算をかけて作る工事になりがちです。
・必ず複数の業者にお見積りを取り、費用の比較をする事。
・できれば一度くらいは、防音工事業者の担当者と面談や、または最近ではオンラインでのミーティングに
対応している業者も多いので、顔をあわせてお話し、提案の内容を聞いたり会社の雰囲気を知る事
防音室工事を成功させるため、上記の事はやってみましょう。
防音室の施工はプロに頼もう
防音室の目的や用途を明確にし、費用もある程度理解したところで実際に防音室の施工を依頼する先を選ばなくてはいけません。
防音室はDIYをしたり、建築業者に依頼したりして造ることができます。
しかし、防音室として完璧なものを求めるのであれば、やはり経験が豊富で、防音室の施工を専門としている弊社のような専門業者に
依頼することをおすすめします。
防音室の仕組みを知り尽くしており、用途や目的に合わせて最適な防音室をご提案します。
防音性能を重視したいお家作りは、建物はハウスメーカーへ依頼し、防音室は防音工事の専門業者に依頼しましょう。
弊社で、ハウスメーカーのご紹介も可能です。
詳しくは、こちらからhttps://www.showaonkyo.com/contact/
防音室を新築時に作る場合は防音のプロに任せよう
新築時に防音室を造る場合は、希望に合わせて設計ができたり、使う資材を選べたりするので、理想の防音室が造りやすいです。
また新築で一緒に造ってしまったほうが、同じ防音室を造る場合で費用が安く済みます。
後から結局防音室が必要になって造るとなると、新築で造る場合よりも数十万円ほどプラスで支払わなくてはなりません。
まずはどれぐらいの防音効果が欲しいのか、何を目的として防音室を造りたいのかを明確にして、希望に合った性能の防音室を造りましょう。
ハウスメーカーに防音室を任せることもできますが、やはりハウスメーカーだと限界があります。
防音工事を専門としている業者に依頼して、理想にマッチする希望通りの防音室を手に入れましょう。
昭和音響の防音施工は、オーダーメイド設計になっております。
新築時の防音室の施工経験も豊富にありますので、ぜひ一度ご相談ください。
お問合せはこちらから https://www.showaonkyo.com/contact/
また以下ページにて施工例も掲載しております。
https://www.showaonkyo.com/sekozirei.html