【プロが解説】ドラム防音室の費用相場・作り方・後悔しない業者選びの全知識
【結論】この記事でわかること
- ドラム防音室の価格相場と、必要な性能を満たす料金プラン
- ドラムに必須の**工法(浮構造)**と、ピアノとの違い
- 施工事例を通じて、完成後の具体的なイメージ
- 相談から完成までの流れと工事期間
- 後悔しない業者選びのための重要なチェックポイント
この記事の監修者
昭和音響♪ 株式会社 昭和クリエイト 建築音響防音技術責任者 取締役 津江大作(建築音響施設設計実績25年以上)
建築音響施設の設計に25年以上従事。有名アーティストのプライベートスタジオを多数手がけるなど、実績多数。独創的な空間デザインを得意とする。 社内の一級建築士チームや音響工学博士と連携し、構造解析・音響物理解析に基づいた設計アプローチを採用。建物の強度・剛性と最適な響きを両立させた、高品質な防音室、スタジオ、ミニホールや集合住宅(マンション)での複数住居防音室化工事などを提供している。
ドラム防音室の価格はいくら?【費用相場と料金プラン】
6畳のドラム防音室の費用相場は、約460万円からが目安です。ドラムはピアノ以上に強力な音と振動を発生させるため、最高の防音性能が求められます。
ドラムの練習を可能にするには、基本的に以下の「安心プラン」レベルの性能が必須となります。
プラン名 | こんな方におすすめ♪ | 木造戸建て(6帖) | マンション(6帖) |
---|---|---|---|
安心プラン | 生ドラムの演奏、バンド演奏、スタジオレベルの遮音 | 470万円~ | 基本的には難しい。診断アプリでご入力してみてください。 |
※もう少し具体的なドラム防音室の概算費用はこちらの防音室性能、価格診断アプリからも個人情報の入力不要で無料ですぐに調べる事ができます。

※上記は目安の価格です。詳細なお見積りは現地調査・ヒアリング後に無料でご案内いたします。
どんな防音室がある?【ドラムに必要な工法と仕様】
ドラム防音室の工法は、床や壁を伝わる強力な振動を防ぐため、「浮構造(防振二重構造)」が唯一の選択肢となります。躯体に直接手を加える「躯体遮音補強」では、ドラムの振動を防ぎきることは困難です。
求められる遮音性能は、隣接室や建物外に対して Dr-65以上 が一つの基準となります。
基本仕様 ドラム防音室の基本仕様(浮構造)
戸建て住宅でのドラム防音室工事として、よくご採用頂く防音性能について

木造で計画する場合の基本的な遮音性能としては、浮構造の防音室では建物の外に対して⇒Dr-65またはDr-70
建物内隣接室に対して⇒Dr-50またはDr-55で計画しご提案。
採用していただくお客様が多くいらっしゃいます。
ドラムや太鼓など打楽器系の防音室では、防振と遮音性の確保の観点はもとより、室内音響の観点から床共振を抑える目的も含めて、湿式防振床のご提案を基本としております。反面、お施主様のご希望があれば、乾式防振床にて施工する事も可能です。リフォームでドラム防音室を作る場合、当初建築物として、階上の床に大きな加重を吊り下げる想定がされている事はほとんどありません。通常は、多少躯体についての補強が必要になりますが、躯体補強をしないドラム防音室は、躯体補強をしなくてよい根拠を業者に説明してもらうと安心です。
テナント施設など(RC造)の場合に、よくご採用頂く防音性能について

商業ビルやテナントで計画する場合の基本的な遮音性能としては浮構造の防音室では、区画の外に対して⇒Dr-75またはDr-80
区画内内隣接室に対して⇒Dr-55で計画しご提案。
採用していただくお客様が多くいらっしゃいます。
テナントビルの音楽スタジオにおいても、基本的には湿式防振床をお勧めし計画しますが、建物側の湿式床への理解が得られない場合や、物理的に不可な空中階に作るドラムスタジオでは、一部乾式で作る事もございます。この場合は事前に防音室のスペックについてお施主様・事業者様などとの意識の共有と、建物側へは重量の説明を行い、躯体の加重負担について関係各所と確認をしながら計画する事が大事です。また、気に入ったテナントを見つけられた場合は、オーナー様の防音工事への理解を頂く為に、弊社と一緒に防音性能の説明に伺いましょう。きっと一歩踏み込んだご理解が得られる事と思います。
- 床・壁・天井の完全分離: 建物本体から床・壁・天井のすべてを高性能な防振ゴムで浮かせ、振動が伝わるのを根本から絶ちます。
- 重量と剛性: 音を跳ね返すために、壁や天井には十分な重量と剛性を持たせます。
- 低音域の対策: バスドラムなどから発生する低音は非常に強力です。室内音響が飽和しないよう、適切な吸音・拡散設計が不可欠です。
- 十分な天井高: ドラムセットの設置に加え、シンバルなどを叩く際にスティックを振り上げられる最低2.2m以上の天井高を確保することが理想です。
※建築音響設計についてもっと詳しく知りたい方はコチラをご覧ください。
どんな部屋になる?【写真で見るドラム防音室の施工事例】
事例1:プロドラマーが選んだ”秘密基地”。練習・作曲・配信を叶える多目的防音室



参考情報: お客様:Nao様 (Alice Nine) / 用途:ドラム練習、作曲、配信 / 建物:戸建て住宅 / 特徴:デザイン性の高いプロユース仕様
お客様の課題: 人気ロックバンド「Alice Nine」のドラマーNao様より、コロナ禍を機に自宅での制作環境を整備したいとのご依頼。時間を問わずドラム練習ができることはもちろん、作曲や配信活動にも対応できる多目的空間であること、そして**”秘密基地”のようなデザイン性**を両立させることが課題でした。
昭和音響からのご提案: プロの演奏にも耐えうるDr-70クラスの完全浮構造をご提案。黒を基調に、間接照明を効果的に使ったシックな内装で、Nao様のイメージする**”秘密基地”**を具現化しました。既存のクローゼットを防音仕様の収納として活用するなど、スペースを最大限有効活用し、将来的な機材の増設も見越したレイアウトを設計しました。
お客様の声: **「完璧です。100点満点!」**と最高のご評価をいただきました。音漏れの心配が一切なくなり、自宅での音楽制作の効率が格段に上がったとのことです。ファンの方々からも「カッコイイ!」と大好評だそうです。
この事例のインタビューはコチラからご覧ください
事例2:大手ハウスメーカーと連携。響きをデザインしたジャズ向け自宅スタジオ
[A様邸 自宅スタジオの完成写真を挿入]




参考情報: 用途:リハーサルスタジオ / 建物:軽量鉄骨住宅(新築) / 施工後広さ:12.8畳 / 性能:D-65(対外部・上下階)/ ご予算:約530万円
お客様の課題: 大手ハウスメーカーで新築するにあたり、ジャズバンドの練習ができる自宅スタジオをご希望でした。特に、一般的なスタジオにありがちな**「吸音されすぎたデッドな音響」を避け、一音一音の輪郭は明瞭でありながら、響きも豊かに感じられる空間**が課題でした。
昭和音響からのご提案: 設計段階からハウスメーカー様と連携し、建物の構造に最適な防音設計を実施。ジャズの演奏に合わせ、吸音面を最小限に抑えつつ、**お客様自身で響きを微調整できる「残響可変の仕組み」**を導入しました。床材には響きの良い挽板フローリングを採用し、音響と内装デザインを両立させました。
導入後の成果: 音の輪郭と豊かな響きが両立した、理想の音場を実現。オーナー様には大変お喜びいただき、ご友人を招いてのセッションなど、音楽ライフをさらに満喫されています。工事にご満足いただいた結果、ご友人の防音工事に弊社をご紹介いただくなど、厚い信頼をお寄せいただいています。
この施工事例はコチラからご覧ください
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ご相談から完成までの流れと期間
- お問い合わせ・ヒアリング(無料) お気軽にお問合せください!
- 現地調査、ご提供図面による・プランニング(無料) 社内で設計します。1週間から10日程お時間を頂戴しております!
- 詳細お見積り・ご提案(無料) 設計内容をお客様とご共有しながらお見積を作成、更新しお客様の予定と理想に近づけます!
- ご契約・仕様決定 ここまでの作業は基本無料です。たくさんご相談しましょう!
- 近隣ご挨拶・着工 工事前には施工業者としてご近所様にご挨拶します!
- 施工・工事管理 実働日18~23日程の工事なる事が多いです。安全作業で工事を進めます!
- 完成・性能測定・お引渡し JIS規格の測定手順に沿って防音性能を証明します! 以下詳細
- アフターメンテナンス
※ご相談から工事着工までは、プランの決定や建材の納期により1~2ヶ月程度、実際の工事期間はドラム防音室の場合、約3~4週間が目安となります。
後悔しないために!信頼できる防音工事業者の選び方
防音工事で後悔しないために、以下のポイントをチェックして業者を選びましょう。
- [ ] 防音工事の専門業者で、施工実績は豊富か?
- [ ] 建築士など、専門資格を持つ担当者がいるか?
- [ ] 建設業許可を持った会社ですか?
- [ ] 図面や見積書はちゃんとありますか?
- [ ] 工事の契約書はありますか? 事前に読みましたか?
- [ ] 工事の予定表は作ってもらいましたか?
- [ ] 防音性能を体験できるショールームなどありますか?(2025年5月末からショールーム改装中、7月上旬新装OPEN)
- [ ] 会社の所在地は確認しましたか?
- [ ] 完成後に遮音性能の測定を行ってくれるか?
- [ ] 防音性能の保証やアフターメンテナンス体制は整っているか?
- [ ] あなたの要望を丁寧にヒアリングし、複数のプランを提案してくれるか?
昭和音響♪はもちろん、すべての項目をクリアしています。安心してお任せください。
ドラム防音室に関するよくある質問(FAQ)
Q. ドラムの振動は本当に止まりますか? A. はい。建物から分離させる「浮構造」により、振動から躯体に伝わるエネルギーを大きく減衰させます。
Q. 電子ドラムの場合、工事は簡単になりますか? A. 叩く音は小さくなりますが、ペダルを踏む振動(固体伝搬音)は生ドラムと同様に階下へ伝わります。そのため、演奏時間帯などによっては、ピアノの「基準プラン」以上の防音・防振工事を推奨しています。
Q. 換気やエアコンはどうなりますか? A. ドラム演奏は発熱量が多いため、通常より強力な消音機能付き換気扇やエアコンの設置が必須です。もちろん、それらの配管部分にも防音処理を施します。
[その他よくあるご質問はコチラからご確認ください。]
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