日本を代表するビジュアル系バンド「 Alice Nine 」のドラマーである Nao さんのドラムスタジオを施工させて頂きました。スタジオを造るきっかけやドラマーを目指す皆さんにアドバイス等、色々なお話を非常に気さくにして頂きました。
昭和:
今回、スタジオを造った経緯をお聞かせください。
Naoさん:
これまで、だいたい週5日のペースで遠くのリハーサルスタジオで練習していたのですが、 スタジオを持っている他のドラマーの方の話を聞いたり、プレイを見ると勝てないなと思いました。全然違うっていうか・・、成長のスピードが違うなって思って! 僕自身、「Alice Nine」というバンド が最後のバンドだと思っているので 、悔いのないように、 また自分の人生はドラマーだったと言えるように スタジオを造りました。
昭和:
このスタジオを具体的にどのように使用したいと考えていますか?
Naoさん:
最初は、 24 時間いつでもドラムが練習できるスタジオであればいいと思っていて 、それ以上を望む事は贅沢だと思って何も考えていませんでした(笑)。 バンドの音を同時に録音出来るスタジオを造るとなると 何十畳ってほしくなるし、ドラム練習以外の 用途は難しいかなと 考えていましたが、 昭和音響さんと話し合っていく中で、この限られた空間の中でも 色々な可能性があると知ってテンション上がりました(笑)。当たり前ですけど、ソフトウェア上で打ち込んだものと生で叩いたものでは、音の強弱などやっぱりイメージが違うんですよね。それをソフトウェア上で正確に生のドラム を表現するのは難しいし、ただ打ち込むだけでもコンピューターとまるまる一日向き合う感じなので・・・。 それで打ち込んだものからまたドラムを叩くと二度手間というか。それだったら、作曲者の意図の違うものを時間をかけて打ち込むよりも、こんなのどう?って感じでパパパっと録音したものを送って曲を突き詰めた方がいいんですよね。これはスタジオを持っているからこそ出来る事ですね。 後はドラム同様、その他の楽器のプリプロや、 ダビングもできればと考えています
昭和:
今回スタジオを造るにあたり、こだわったところやご要望した事はありましたか?
Naoさん:
近隣から苦情がなく 24 時間ドラムが叩けるスタジオを造って ほしい!最初はそれだけで十分だと思ってましたが、 昭和音響さんから、防音だけでなく残響を含めた室内の音についても一緒に考えましょうと提案してくれたので 、内装までを含めた満足のいくものを時間をかけて一緒に考えてもらいましたね。
昭和:
そうですね。素晴らしいスタジオを造るという同じ目標に向かって色々と話し合って造らせて頂きました。
Naoさん:
まるでメンバーかのように、会社とお客という関係を超えてスタジオを一緒に造れたんじゃないかと思います(笑)。内装については、話し合っていく中でフローリングは黒にすると 決めて 、そこから壁や天井をどうするか決めました。壁に関しては提案されたものを見て、すぐにこれがいいと思いましたね。この壁は他のスタジオでは 見ないし 、すごく斬新だなと思いました。
昭和:
結果的にオンリーワンなスタジオが出来て良かったです。
昭和:
次に今回、昭和音響を選んで頂いた理由を教えて頂けますか?
Naoさん:
何社かと話をしたんですが、 現場で実際動いている方とお話が出来た事は大きいですね。 営業オンリーの方と話をしている訳じゃないので、 自分が心配している細かいところを質問するとすぐ答えてくれるし、その内容にも説得力があってすごく安心できました。受け取り方や感覚のズレなくスタジオが造れそうだなと思いましたね。あと、ジャンルは違いますが 同じ職人としてのハートを感じました。(笑)なので、昭和音響さんと話をしてからは 他社さんは考えませんでしたね。
昭和:
大変ありがたいお言葉、ありがとうございます。 最初の頃、弊社が施工していた現場に来て頂いて性能を確認して頂きましたね。
Naoさん:
そうなんですよ、 レコーディングやリハーサルの広いスタジオはこれまで経験してきていますが、この空間の限られたドラムスタジオはそれとは全く 違うわけだし 経験もないので、実際 どうなるんだろうという心配がありました。でも 実際に昭和音響さんが施工したスタジオを見せてもらって 安心できました 。
昭和:
実際スタジオが出来ての感想はいかがですか?
Naoさん:
まず、自分のドラムセットが常時セッティングされているのがいいですね(笑)。リハーサルスタジオに行くとセッティングだけで30分はかかりますからね。 後は、ほどよいタイトな音場ですごく気持ちがいい。長時間叩いても全然苦にならないと思います。
昭和:
音の空間は部屋の物理的な特性も大事ですが、Naoさんが気に入って頂いた空間で叩くという事が、心理的な影響もあってそれが音にも表れてくると思います。いつもお客様にお話しするのですが、そういう意味でもご自身のスタジオが最高に好きな空間というのが、いい音の条件の一つになると思います。
Naoさん:
確かに! それはすごく大事ですね。
昭和:
メンバーや他の方の反応はどうですか?
Naoさん:
うちのマネージャーがスタジオにドラムを持ってきた時に、 想像以上の出来上がりに びっくりしていました。
予想以上にスタイリッシュでカッコいいスタジオにメンバーも絶賛してくれましたよ。
昭和:
それでは今後ドラムスタジオを検討される方にアドバイスはございますか?
Naoさん:
好きな音楽にどれだけ時間を費やせるかという点において、すぐに音を出せる環境にあるというのは素晴らしい事であると思うし、 それが自分のライフスタイルや人生において多くの刺激になると思います 。自分が楽器とどう向き合っていくかを考えた時に、スタジオを持つという事は楽器と一生付き合っていくという事でもありますね。今思うと、このスタジオがもっと前からあればどれだけよかったかと思いますね。お勧めします(笑)。
昭和:
ドラマーを目指す方にアドバイスはございますか?
Naoさん:
特にドラムは、色々な意味で忍耐力がないと上手くならない楽器だと思います。自分は昔、河川や高速道路の下でスネアを持って叩いていましたね。とにかくどうにかして練習するしかないんです!(笑)
昭和:
今後、音響設備を追加する予定はございますか?
Naoさん:
ダビングも考えていますので、マイクやレコーダーを導入する予定です。あとはせっかくなのでカラオケとか(笑)
昭和:
マルチケーブル用の配管を通していて、今は埋めていて見えませんが、スタジオの壁からつよし君(※ペットのハリネズミ)の部屋と繋がっています。つよし君が怒らなければ可能ですね(笑)。
Naoさん:
怒りそう(笑)。つよし様の許しをいただいてバンド活動に生かしたいと思います(笑)。あとは音響設備ではないですが、コーヒーメーカーとソファーを置きたいですね。
Naoさん:
公言しているんですが、夢はおじいちゃんになってもドラムを叩く事なので、このスタジオととも頑張りたいと思います!
昭和:
その夢を叶える為にも、今後も色々なサポートをさせて頂きたいと思います。 お付き合い宜しくお願いいたします(笑)。
Naoさん:
こちらこそ宜しくお願いします(笑)。